333discs

MAY 2011


ご挨拶

東日本大震災で被災された皆様へ

 

この未曾有の大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし
謹んでお悔やみ申しあげますとともに、
罹災された皆様に心よりお見舞い申しあげます。

 

そして災害対策及び未解決の原発対策に全力を尽くしていらっしゃる皆様に、
深く敬意と感謝の意を表します。

 

自分では、今以上何もしてあげられない、、、と思って悲しくなったとき
ただその事を考えるだけでも良いんだ、と聞いた事があります。
皆様の安全と被災地の一刻も早い復旧をお祈りしています。

 

333DISCS 伊藤葉子




Q and A
「今回の震災を経て、改めての心構えや対策は?」

【naomi】阪神淡路大震災を経験した友人に、食器はシンクの下の扉付きの棚に収納しておくように言わていました。実際そのようにしていましたが、本当にそうだと思いました。津波対策として、自宅の海岸河口からの距離、海抜が何メートルか、最寄りの高台がどこかも確認しました。

【tico moon 影山敏彦】「慌てすぎない、落ち着きすぎない」と言いながらも、落ち着きを持って行動する事が大事なのではと思いました。
【tico moon 吉野友加】毎晩、コンタクトレンズのケースとメガネを、袋に入れて枕元に置いています。とても眼が悪いので、寝ている時間に地震が起きた場合、メガネなどが壊れたり無くなったりしてしまわないように気をつけています。
【甲斐みのり】家族や友人、大切な人たちと、これまで以上に定期的に言葉を交わすようにしています。その他、最低限の準備はもちろんですが、何より気持ちを保つことを心がけ、身近な人たちといろいろなことを話しています。
【FALL 三品輝起】壁一面の本などすべてが崩れ落ちましたので、ハイパーメディア氏を見習って、活字と音楽の所有欲をどうにかします。
【青芝和行】とりあえず非常用持ち出し袋を目につくところに置いてます。
【岩崎一絵】水道水の汲み置きを始め、ミニLEDライトと笛を家の鍵に付けて持ち歩いています。
【伊藤葉子】 非常時に持ち出す物の点検と準備、それからとにかく部屋を片付けておこう!と思いました。



Q and A
「節電の為の工夫があれば教えて下さい」

【naomi】お掃除はクイックルワイパー。ソーラー式ランタンを用意しておく。小さなものは手洗い。

【tico moon 影山敏彦】とにかく一番電気を使用するのがエアコンなので、なるべくエアコンを使わない様にしています。3月中、寒かった日はペットボトルを利用したアンカを沢山作って寒さをしのぎました。
【tico moon 吉野友加】先日ワンピース作りをする際、ミシンを使わずに手縫いで作ってみました。出来上がりに縫い目が見えない様に縫ったので、とてもいい仕上がりです*
【甲斐みのり】ささやかなことですが、ご近所同士での「家ごはん」を増やしています。ほんの少しの時間でも、ひとつの灯でいいように。生活は朝型へ。階段を使うように。その日食べるだけの新鮮な野菜を買ってきて食卓に。
【葉田いづみ】冬、どうしても寒いときはホットカーペットを控えめにつけて布団をかぶればすごく暖かです。
【青芝和行】もともとエアコンをあまり使う方ではなかったので節電体質だとは思うんですが、あとはなんだろう?真空管アンプよりトランジスターアンプなのかな?
【岩崎一絵】Yahooの電気予報(click)を見ながらオフピーク家事を心がけています。
【伊藤葉子】 コンセントは使っているものだけ差しておく。冷蔵庫の温度を上げました。



Q and A
「クーラーなしで涼しく過ごすには」

【naomi】今のうちにベランダにグリーンカーテンを仕込む(なるだけたくさん。多過ぎたら間引いて、誰かにおすそ分け。)

【tico moon 影山敏彦】夏の暑さはとても苦手なのですが、この際暑いのが得意な体質に今から変えていけたらと思います。
【tico moon 吉野友加】わたしも教えてほしいです!
【甲斐みのり】もともとクーラーが苦手だったので、こんな工夫をしてきました。単純、簡単なことばかりです。
・一日数回の着替え→洋服が汗を吸い込むと不快が高まるので3回くらい着替えることも
・窓を開け風鈴を→聴覚から涼をとる
・水に濡らした手ぬぐいを首に→仕事中に助かります。眠るときはおでこにあてても
・団扇や扇子とともに暮らす
【FALL 三品輝起】前からクーラーのない部屋で(不本意に)寝ているのですが、冷凍庫で冷やすジェル枕が必需品です。あと目覚める度に必ず水分をとる必要があります。ただ、朝起きると自然と半裸になっているという現象が。今年はジェル枕を増やして、寝苦しい夜半に交換する作戦を考えています。
【fleur de coeur 阿部桂太郎】ここパリでは、クーラーのないお宅がまだまだ多いのです。そのため、猛暑の夏になると区役所からお知らせ(区報)が廻って来て、「暑い時は、図書館などの涼しい公共機関の建物の中で過ごしましょう」なんて書いてあります。また、夏は昼間の時間が長いので(夜10時~11時頃まで明るいので)、夕方になったらセーヌ河岸に出かけて、夕ご飯をピクニックすることもよくあります。
【葉田いづみ】朝や夕方以降に集中的に仕事をして、一番暑い時間帯は喫茶店や図書館などで過ごすのもよいかもしれません。
【青芝和行】クーラーなしのコツは心頭滅却です。それしかありません。
【岩崎一絵】地元(旭川)に帰る。避暑には最高です、皆さんも遊びに来て下さい。
【伊藤葉子】 cholonのむら糸コットンシャツ(click)はとにかく涼しいのでおすすめです。(女性用のみ)、それと「クールな敷き布団」を手に入れたいなと思います。暑い時間帯は昼寝して、夜~早朝に仕事!?と、うまくはいかないでしょうけど。昨年は夜も暑かったし…。先が思いやられますね。。皆様のアイデアを参考にしたいです。

 




Q and A
「新年度を迎えて」

新年度を迎え、大切にしていこう!という決意や、これには気合いが入っているぞ!という今後の予定があればお知らせ下さい。

 

【naomi】四月が新年度という感覚を持ちたい…。KOTI(click)のレコーディングではフィンランド語をがんばりました!これから録音する新しいアルバムは、自分でも完成が楽しみです。
【goro】naomi & goro & 菊地成孔アルバム、録音しました!夏にリリース?
【tico moon 影山敏彦】5月25日にはtico moon結成十周年を記念したアルバム『Daydream Garden』がリリースされます!リリースに伴って予定されているツアーも楽しみです!体調万全にして頑張ります!
【tico moon 吉野友加】5月の新譜『Daydream Garden』リリースライブやツアーなど、とても気合いが入ってます!たくさんの方に聴いてもらえますように!
【甲斐みのり】初夏にお菓子にまつわる企画展をおこなう予定です。三品輝起さんに音楽をつくっていただきます。
【葉田いづみ】秋頃出版予定の静岡ガイド本(著者は甲斐みのりさん)が動き出しました。私も積極的に取材に参加する予定です。
【青芝和行】7月のゾンビーズ来日公演にはただならぬ期待を抱いております。「放射能怖いから来日キャンセル」だけは勘弁して欲しい。
【FALL 三品輝起】今年も6月の4日と5日、「西荻茶散歩(チャサンポー)」があります。東京・西荻窪に、50カ所近い無料のお茶飲みスポットが出現し、そこをのらりくらり巡って楽しむという、ゆるーいイベントです。FALLも参加します。ゆるさの価値を噛みしめにぜひ。http://chasampo.com/
【fleur de coeur 阿部桂太郎】皆さまは、「ゆっくり行く者が、一番遠くまで行く」という言葉をご存知でしょうか。 世界のいろいろな国の言葉に、これと同じような意味を持つことわざがあるそうです。そしてその多くは、人生を旅にたとえたものなのだとか。なお、年頭における僕の気持ちは、まさにこの言葉。やりたいこと、やならければならないことが山積みなのですが、諸事情が重なって、なかなか思うようにならない今…。しかし人生にはこういう時期もあるのだと腹をくくり、この言葉を胸に、ゆっくりと一歩ずつ進んで行きたいと思っています。

 

■ お知らせ ■ Facebookのページができました→ [333DISCS] [tico moon] [naomi & goro]



憩いのひととき
●乙女歌謡

こんにちは。甲斐みのりです。
333pressの乙女歌謡コーナーでは、日本語の歌に限らず、10代の頃に聴いていた愛らしい音楽をご紹介しておりますが、今回は番外編。子どもの頃の記憶の音楽をご紹介いたします。

 

3月11日の震災からしばらく、テレビのニュースから目を離すことができず、流れる映像や情報にショックをうけ、気持ちが沈む日々が続きました。現状を知ることも必要だけれど、このままではいけないとテレビを消し、夜は読書して過ごしたり、静かな音楽を聴くようになりました。

子どもの頃、プロテスタントの母親に連れられ、教会学校に通った時期があります。そのとき覚えた賛美歌。歌詞の意味は分からずとも、子守唄のように聴いてきたこともありなにより私が、穏やかな心持ちになれる音楽。

 

CDショップのクラシックコーナーで、500円で売られていた「アヴェ・マリア名曲集~10人の作曲家による」(エイベックス)ここしばらくで、もっとも多く部屋で流れています。シューベルト、バッハ、カッチーニ、ブラームス、ブルックナー、ジョスカン・デ・プレ、エルガー、ドニゼッティ、ヴェルディ、リスト。有名な作曲家たちが、音で描いたマリアさま。心もとないときに寄り添ってもらうのです。

 

子どもの頃はよく、「ノアの箱船ごっこ」をひとり遊びしていました。小さなベッドをノアの箱船に見立て、ぬいぐるみや絵本、そしておやつも。大切なもの全てベッドの中につめこみ、何時間もそこで過ごす。外は大雨だからと、想像しながら。あのとき遊びで済んだことが今、目の前に現実として起きている。

 

信じられる音楽を聴くことと、神さまに祈ることは似ていると思ってきたけれど、祈りたいことだらけの今、音楽に救われることばかりです。

 

甲斐みのり
文筆家。静岡生まれ。旅・お菓子・クラシック建築など、女性の憧れを主な題材に執筆。ただいま、同郷の葉田いづみさんと静岡の本を制作中。



憩いのひととき
●国立の街角から

 

「ベーカリー清水」


それは、馴染みの編集者と自宅で打合せしたときのこと。「ベーカリー清水って知ってます?帰りに寄ろうと思って。」と言われ、初耳だったので場所をたずねてみると谷保駅の商店街だという。近所にパン屋はいくつかあるが、胸を張ってお勧めできる店はあまりなかった。

 

どうにも気になって仕方ないので、早速夕方出かけてみる。店構えは地味で、昔ながらの街のパン屋という感じ。誰かに勧められなければ入らなかったかもしれない。残り少ない商品の中から食パンとチョココロネを買い求めた。

 

それからというもの、ベーカリー清水はとっておきのパン屋になった。秘かな人気店ゆえいつも品薄だけれど、どんなパンに出合えるのかわからないという楽しみがある。教えてくれたMさんに感謝。

 

葉田いづみ
グラフィック・デザイナー。主に書籍のデザインを手がける。静岡県出身。2009年より国立に暮らす。




憩いのひととき
●パリの街角から

 

 

 

「今日の献立は、サラダにシェーブルのチーズに…。」

「パリの幼稚園」

こんにちは、フルール ド クールの阿部桂太郎でございます。皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて今回は、娘の通う幼稚園の様子についてお話したいと思います。

 

我が家の娘は3歳。昨年の秋から幼稚園に通い始めました。なお本当は公立の幼稚園に入れたかったのですが、私達家族の住むパリの5区ではどこの幼稚園も満員で、やむなく私立の幼稚園に入れることにしました。

 

 

始業は朝9時。そのため、朝8時半から9時までの間に登園することになっています。また、その30分間しか入り口の門は開かず(暗証番号を入力して開門)、それ以前も、それ以後も、基本的に門は閉ざされてしまいます(夕方の終業時間まで)。さらに、9時の始業であっても、時間ぎりぎりに登園しないようにと先生から言われています。理由は、時間にゆとりをもち、落ち着いた気持ちで、始業の時間を迎えて欲しいからとのこと。

 

なお、毎朝僕が娘を幼稚園まで送って行きますが、登園してくる子ども達を見るのはなかなか楽しいもの。小さな自転車に乗ってくる子やトロティネット(trottinette:キックボード)を蹴りながらくる子、お父さんの運転する大型オートバイに跨ってくる子に、ベビーカーに揺られてくる子など、実に様々です。また、我が家だけでなく、お父さんに送られてくる子どもが多いのにも驚きです。

 

お昼ご飯は幼稚園で準備され、皆んなで一緒に食べているようです。幼稚園の玄関を入ったところに小さな黒板があり、そこに月曜日から金曜日までの献立が記されています。また、お昼ご飯を食べる前にも心を落ち着かせ、皆で手をつないで「いただきます」の歌を歌うようです。そのため現在は、自宅で朝ご飯や夕ご飯を食べる前にも、家族三人で手をつないで「いただきます」の歌を歌っています。

 

夕方は、終業時間に退園することも、また、午後6時までの延長保育をお願いすることもできます。我が家の娘は毎日延長保育をお願いしているので、午後6時までに迎えに行くようにしています。なお、先日、娘を迎えに行った時のこと。僕の姿を見た途端に泣かれてしまったことがありました…。「何か嫌なことでもあったのかな?」と本人に尋ねてみたところ、「これから皆んなと一緒にダンスを踊るところだったの~。踊ってから帰りたい~(泣)」との返事。思わず、笑ってしまいました。

 

また、幼稚園にいる間はフランス語を話すため、語彙も発音も理解力も、僕よりずっと上手くなっている彼女。現在では、「ねっ、○○したい時はフランス語で何て言うの?」と、僕の方が教えてもらっています。さらに、最近トイレも一人で用を足すことができるようになった彼女。「ねっ、おしっこに行く時は何ていうの?」と聞いたら、「ジュ フェ ピピ(Je fais pipi:おしっこをする)」。「じゃ、おもらししちゃった時は?」と聞いたら、「セ パ グラーヴ!(C’est pas grave!:気にしな~い!)」だって。

 

阿部桂太郎

1965年8月22日生まれ。新潟県小千谷市出身。2003年よりフランス、パリ在住。インターネットショップ「フルール ド クール」を営む。好きなことは、旅をすること、食べること、温泉に入ること。




憩いのひととき
●西荻の街角から〜トウキョウエコノミー

「拝啓 C・F・W・ニコルさまへ」

文責:三品輝起

本コーナーでは、わざわざ普段の仕事で書いてるようなカッチカチな話もアレだし、といって震災と関係ないユルユルなことを書く気にもなれない。また震災情報という点からいえば、おそらくインターネットで情報収集にいそしむ方々や、お茶の間ワイドショーにがっぷり四つの方々(ぼくの親とか)のほうがよっぽど詳しい。

 

てなわけで、震災の復興に向けた経済学者らによる議論の中で(注1)、比較的わかりやすくて、かつ、まだあまり知られていない、「キャッシュ・フォー・ワーク(Cash for Work=以下CFW)」という提案をさくっと紹介してみたい(注2)

 

まずCFWは「労働対価による支援」と訳されたりする。つまり「被災者みずから」に復興事業に従事してもらい、賃金を支払うことで一時的な雇用にもなる、という考えだ。途上国の復興援助ではかなり一般化してるので、平時からそっち系に興味があった人は知ってるかも。

以下、具体的なCFW案を、震災初期から提唱をしてきた永松伸吾さん(関西大学社会安全学部・准教授)の議論を参考に、簡単に説明していく。

 

目的は2つあって、「被災者に一時的な雇用機会を確保し、最低限の収入を維持しながら、地域経済の自立的な復興を支援すること」。あと「被災者自身が自らの地域の復興に直接関わることによって、被災者に尊厳と将来への希望を取り戻し、地域の絆を高めること」(注3)

 

んじゃ、どんな仕事をやるの? 具体的には、自宅周辺のがれきの片付け、建造物の復旧、遺留品の回収と返品。被災者台帳の作成、コールセンター、仮設住宅の見回り、給食配送なんかがある。変わったものだと、震災の学術調査の補佐や、支援系のNGOに対する食事や宿泊の提供、といったものまで考案されてる。ただ1点だけ、重要な但し書きがあって、それは「雇用のために無理矢理創出された仕事であってはならない」ってこと。

 

じゃあ、いくらくれるの? CFWの賃金にも重要なポイントが1つある。賃金が「既存の産業と労働市場において競合することがあってはならない」というものだ。CFWが、市場の復興経済に悪影響を与えることだけは避けなくちゃならない。よって永松さんは賃金水準を、同一労働の3割ぐらい低めに設定するのが好ましい、としている。そうすることで、勤め先がどうしても見つからない人にだけ雇用を提供できる。

 

とりあえず、ほんのさわりの部分だけ書いてみた、んで読み返してみたが、うーんこれ興味ないかもなー。合コンなんかで語ってたらヤバいもんなー、というか誘われたことないけど。まあいい、そろそろ終わります。

 

CFWを机上から現実に移していくには、法的整備を含め国レベルでの政策でなくちゃならない。その下にCFWセンターのようなものを作って、労働受給を効率的にマッチングするのも、容易なことじゃない。むろん、これはたくさんある復興案の、小さなアイディアの1つに過ぎないわけだけど、ぼくはひろーい可能性を感じてて、勉強会やら提言のフォローにいそしんでる。余震に揺れる東京23区の端っこで。

 

さーて……所変わって、深夜のお店。パソコンの光に照らされ、ひとり物思いに耽っている。「人間だもの CWニコル」と検索バーに入れたりしながら、一介のお店にできることはあまりに小さいなーってしみじみ思う。けどまあ、自分の頭で考えて、黙って行動していくつもりよ。んでは。ナっ、シュレダノウー!

 

注1:ご存知のように、復興予算の財源をどう確保するかで、もめにもめている。ひとえに、震災が財政赤字と深刻なデフレ不況下で起こったからだけど、増税でいくのか、予算組み替えでいくのか、国債でいくのか、いくとすれば債券を市場で売るのか日銀が引き受けるのか。
4月22日時点では1次補正4兆円が決まり、幹事長が会見で「復興再生債(仮称)」を発行し、2次補正予算案の財源確保のため期間限定で増税する、って言ってる。とまあ、紛糾してるわけだが、CFWは財源の議論とは無関係に、必要な政策だろう。

注2:すでにCFWはいくつかの場所(岩手県大船渡市など)で「臨時雇用制度」として実践されている。またCFW総合サイトとしてはこちらが便利 → http://real-japan.org/category/cfw/

注3:ちょっとメンドクサーイことを書くと、CFWの根底の認識には、阪神・淡路大震災のときの教訓が生かされている。従来の経済学的な議論だと「供給サイド」にばかり注目がいきがちだけど、阪神・淡路の場合、被災地の復興需要が、ほぼ外部からの供給によって充填され(非常時はしかたない)、長いスパンで現地の経済に空洞化をもたらしていった、という研究がある。
ちなみにサプライサイドな経済学からいえば、GDPに占める被害の割合は、10パーセントぐらいの水準で、これは阪神・淡路と同程度だとされる。たしかに、日本のような開放系の経済であれば、他地域と海外からの供給で代替できるんだ、という見方もある。がしかし、「需要サイド」に注目しないと、長期的な地域格差の拡大、それによるコミュニティ(=社会関係資本)の破壊といった、目に見えにくい問題を取りこぼすことになる。5段落目の引用文にある「自立的」やら「尊厳」やら「絆」やらというのは、そういう意味も含んでいる。

 

品輝起(みしなてるおき)

79年生まれ、愛媛県出身。05年より西荻窪にて器と雑貨の店「FALL (フォール)」を経営。また経済誌、その他でライター業もしている。音楽活動では『PENGUIN CAFE ORCHESTRA -tribute-』(commmons × 333DISCS) などに参加。

 




ライブレポート
【tico moon】

2008年に『Raspberry』を発売してから、あっという間に3年。長い期間が掛かりましたが、結成してからちょうど10周年を迎える今年、新しいアルバムを発売出来ることになりました。アルバム制作に取り掛かれるとても嬉しい気持ちと、自分の気に入る演奏がどれだけできるのかなという不安な気持ちと、色々な気持ちを持ちながら、合計5日間、時間にすると計70時間位、気を引き締めて演奏し続けました。今回お世話になったスタジオ「PASTORAL SOUND」さんの居心地がとても良かったこと、エンジニアの井野さんの音作りがとても素晴らしかったこと、プロデューサーのゴローさんがいつも優しい笑顔でいてくれたこと、333DISCSの葉子さんがおいしい差し入れを色々と持ってきてくれたこと、などなどたくさんの事にいい影響を受けて、集中力を持って演奏することができました。後から聴いた時に、いい演奏ができたなと思える音がきちんと残っているという事はとても幸せなこと。そんな自分たちが幸せに思えるアルバムが出来上がりました。

『Daydream Garden』と名付けた新しいアルバム。自分の好きな庭園をイメージしながら聴いて下さったら嬉しいです。今回のアルバム作りに関わって下さったみなさま、楽しく大切な時間を下さる周りのみなさま、そしていつもティコムーンの音楽を聴いて下さっている全てのみなさまに感謝です!(tico moon/吉野友加)

 

4月23日、24日と、2年4ヶ月振りに福岡でライブがありました。今回は「天神ウェルカム音楽祭」でのフリーライブ、アトリエ穂音さん、カフェとねりこさんでのそれぞれのライブ、そして間にLOVE FMさんでのゲスト出演と、盛り沢山な内容でした。
楽器の運搬のために東京からは新幹線での移動、5時間半ののんびりした旅を満喫して福岡に降り立つと、すぐに最初の会場の天神ソラリアプラザへ移動です。会場は吹き抜けが気持ち良いとても広いステージで、演奏が始まると沢山の方が立ち止まって耳を傾けてくださいました。演奏時間は30分と長くはありませんでしたが、一気に博多の空気に自分が馴染んで行くのがわかりました。
その後すぐに夜のライブ会場のアトリエ穂音さんへ移動。アトリエ穂音さんは、冷泉壮という旧いアパートを改装したギャラリーやカフェ等が集まる集合スペースの一角にあるのですが、その冷泉壮が隠れ家的なとても素敵なスペースで、夜のライブが益々楽しみになってきました。リハーサルが終わるとちょっと腹ごしらえ。博多の人はおやつ感覚で食べるという博多ラーメン(何と290円!)。さっそく博多の味覚を楽しみました。アトリエ穂音さんでの演奏は、会場の素敵な雰囲気と響きに共鳴しながら、沢山の方に聴いていただけました。
翌日はまず昼間のラジオ出演からスタート。慣れないながらもLOVE FMのスタッフの方々の優しさに助けられながら精一杯話して来ました。夜のライブ会場のとねりこさんは、けやき通りという緑のきれいな通りを少し入ったところにありました。トンネルの様な不思議なエントランスを抜けると、そこに広がるのはまるでどこかヨーロッパの田舎にでも迷い込んだかの様な素敵なカフェでした。ゆったりと流れる時間に身を任せていたら、あっという間に開演の時間です。ライトアップされた素敵な庭をバックに、気持ち良く演奏させていただきました。終演後の打ち上げは皆でカレー!、楽しい夕げでした。
久しぶりの福岡でのライブは、沢山の方に聴いていただけて本当に嬉しかったです!ありがとうございました。また今回のライブでは沢山の方々にお世話になりました。皆様の助けが無くてはこんなに楽しく演奏させていただく事はできませんでした。本当にありがとうございました!(tico moon/影山敏彦)